パピー上で動くパピーです。パピー上に仮想PCを作り、そこにパピーでも他のOSでも走らせることができます。 仮想PCの構成の編集や仮想ディスクイメージを作成するGUIが付属しています。
4.3xJPのstd版や 4.x系のカーネル 2.6.25.16はアクセラレータ(kqemuモジュール)が無いために、他より少々遅いです。 最新カーネル 2.6.30.5とretro版カーネル 2.6.21.7のみ、このアクセラレータがあります。
インストールの3でリンクにパスが通っておれば 「メニュー>システム>QemuPuppy 仮想PC上のパピー」 で起動できますが、 さきの仮想PCのディレクトリ qemupcをファイラーで開いて、その中のqemubootup.shをクリックするほうが分かりよいかもしれません。 仮想端末からは qemubootup.sh と叩いてください。
実行中も Ctrl + Alt キーでマウスを仮想PCから離すことができます。
ブランクHDD版では、フロッピーからGrub4Dosのメニューが出ても、その先には進みません。 インストールCDイメージ(ISOファイル)を仮想PCディレクトリ qemupc/virtualpc 内に置いてください。 その後QemuPuppyを起動するとライブCDから起動したのと同じように動作ます。
画面はXvesa 800x600に設定してください。実PCはXorgで、仮想PCはXvesaという組み合わせでないと不都合があるようです。
ディスクはブランクなので、Partedなどでパーティションを切ってフォーマットしてください。 フロッピーはフォーマット済みです。
CDイメージ(ISOファイル)はパピーに限らず他のOSのライブCDやインストールCDのイメージでも同様に使えます。ただ、仮想PCディレクトリ qemupc/virtualpcに置くisoファイルはひとつだけにしてください。
CDはパピーに限らず他の(Windowsを含む)OS用のCD/DVDでも同様です。Windowsをインストールしたときのライセンスはどうなるのかよく知りませんが。 手元でテストしたところではWindows 2000/XPはインストールできました。 Windows 7はインストールできず。Vistaは試してません。
追記:Windows 2000では、DHCPの取得に失敗することがありました。次のように固定IPを設定してやると繋がります
IPアドレス: 10.0.2.15 ネットマスク: 255.255.255.0 ゲートウェイ: 10.0.2.2 DNSサーバ: 10.0.2.3
追記:Qemu-0.11.0-rc1(0.10.6でも)ではWindows 2000がインストールできません(XPはOK)。 Windows 2000を使いたい場合はQemu-0.9xをお使いください。
仮想PCディレクトリは qemupc/virtualpc です。 この中にCD/DVDイメージ(.iso)やディスクイメージ(*.img)を置くことで、 スクリプト qemubootup.shが起動時にそれらをスキャンします。
もうひとつ qemupc/stocks というディレクトリがあります。 ここは控えの間あるいは倉庫のようなもので、 qemubootup.shはこの中もスキャンし、メディア換装の選択肢に加えます。 換装できるメディアは CD/DVD、フロッピー、ディスク(2ドライブ)のそれぞれイメージで、 仮想PCから取り外されたものは、この倉庫 qemupc/stocks に戻されます。
倉庫内のディスクイメージの削除やファイル名の変更はファイルマネージャで行ってください。 新しいCDイメージ(.iso)を倉庫 qemupc/stocks内へファイルマネージャなどでコピーまたは移動、またはリンクを作るとQemuPuppyで使えるようになります。 仮想PCディレクトリqemupc/virtualpc内のものと倉庫 qemupc/stocks内のものとを ファイルマネージャで入れ替えることも可能です。
QemuPuppyのフロッピーディスクドライブは標準では1台のみです。 GUI起動スクリプト qemubootup.shを修正することでフロッピーディスクドライブを2台に増設できます。 qemubootup.sh(バージョン 2.1)の16行目あたりに次のような記述があります。
FD1="NOGUI" # 'NOGUI' suppresses GUI box for FD1
これを FD1="" と変更することで2台のFDDが使えます。 このような改造ができるのは FD1(fd1)のみです。GUIに現れるFDDの台数を0にしたりHDDを増設したりはできません。
GUIによらずに Adovanced Optons で次のような記述を加えると2台目のFDDや、3,4台目のHDDを使うことができます。
-fdb fdxxx.img -hdc sdxxx.img -hdd sdxxx.img
ただし -hdc を使うときは CDROMを '(none)'に設定してください。
qemubootup.shを使って新しいディスクイメージを作成することができます。 作成されたディスクイメージは倉庫 qemupc/stocks に置かれます。
作成直後はブランクの状態なので、仮想PCに装着後、パーティションを作成し、フォーマートしてください。 フロッピーディスクイメージ(2HDのみサポート)の場合、ローレベルフォーマットを実施後にDOS(vfat)またはext2形式でフォーマットしてください。 ただしパピーの「フロッピーの初期化」でフォーマットするには 1台目(fd0)に装着してください。
ディスクイメージのファイル名は「sdx_???.img」となります。 仮想PCに装着するとsdxのところはsdaまたはsdbと変わります。 (フロッピーイメージの場合はファイル名は変化しません。) いったんsdaまたはsdbの名前が付くと仮想PCから外して倉庫に移されてもそのままです。 sdaまたはsdbの名前が付いていても、それが倉庫にあれば sda_???.imgをsdbに、あるいは sdb_???.imgをsdaに装着することは可能です。
qemu自身のドキュメントはインストール後 /usr/share/doc/qemu/に英文で。
ほかに
オンライン日本語マニュアル